くらすひ

ぼんやりしているくらしの雑記

髪を切っておうどんを食べた話

髪を切りました。大学を卒業してから髪を伸ばし始めて、いつのまにか胸の下まで伸びた髪を、鎖骨くらいまで切ったり、またのばしたりして、もうすぐ4年が経ちそうでした。今日は思い切って、顎のラインくらいまで、髪を切りました。

頬にそって、髪がぴた、と触れたり、襟足がこそこそとしたりして、いいきもち。

わたしは美容師さんとたくさんお話しするのが苦手なので、お正月に風邪をひいたこと、平日の通勤時の服装はとんでもなくテキトーだということだけ話して、「そうですねえ」と言ったりとか、ニコニコしたりとかして、あとは持参した本を読んでいました。原田マハの「楽園のカンヴァス」を読んだので、美術館に行きたいきもちで、ドライヤーの熱風を浴びました。

 

髪を切り終えると、すっかりおなかがすいていたので、地元の駅まで帰って、線路沿いをちょこっと歩いて、おうどんやさんにいきました。店先には、それぞれ淡い青と、赤と、緑色をした暖簾がかかっていて、「うどん」とかいてあります。小さい戸口、内観もなんだかカフェのようです。店主さんはキャップをかぶっている。ヒゲも生えている。なんだか「シティポップのミュージシャン」みたいなかんじ。アルバイトの女の子がふたり。ヒートテックみたいなのに、Tシャツを着てて、「ロックフェスにいる女の子」みたいなかんじで、かわいかった。

カウンター席がせまいので、コートを脱ぐときに隣の男の人に腕がちょっと当たってしまって謝ったら、「いえいえ」と言ってくれた声色がやさしくて、うれしかったです。「ちく天温玉うどん」を頼んで、カウンターの中、たっぷりのお湯からのぼる湯気、そこにドボンと沈むおうどん、壁にかけられたおたまの整列、新たに麺棒でのばされ、粉を振りかけられる生地などを観察しました。

女の子が運んできてくれた器には、おっきなちくわの天ぷら、おつゆをたくさんしみこませて、たべました。おいしかった。

 

髪を切って、おうどんを食べた土曜日。自転車に乗ったら、髪が短くなったので冷たい風がたくさん首元を通り過ぎたけど、わたしはとてもはつらつとしたきもちで、ペダルをこぐのでした。