砂漠とビルとポカリスエット
大学生の頃、芸術と広告をかじる勉強をしていて、テレビCMに関するレポートをかく課題が出ました。PCのフォルダを整理していたら、そのレポートのデータが出てきたのですが、わたし、このコマーシャルにたまらなく心惹かれていたなって、思い出しました。
ポカリスエットのCMなのですが、2010年くらいに放送されていたものだったと思います。わたしはまだ10代だった。北野武の語りと、カラカラに乾いたどこかの国の街と、鉄やコンクリートと、砂漠と、青いパッケージのペットボトルと……。かっこいいなって思いました。
それから、音楽がとてもよくて。toeの曲なのですが、音源化されていなかった(?)ので、動画サイトを無限ループしたりしてずっと聴いていました。夏の日に乗り物などに乗って聴いていると、特別な場所にいるような感じがしました。
「toe」は日本のポストロックバンドです。学生時代、滅茶苦茶きいてました。
- アーティスト: toe
- 出版社/メーカー: SPACE SHOWER MUSIC
- 発売日: 2009/12/09
- メディア: CD
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このCMはほかのバージョンもあって、どれもスタイリッシュで、壮大で、うつくしく、なんだか強いです。
こちらの音楽は「ネルマレ ~After long tomorrow~」(toe feat. Maia Hirasawa)。
その時かいたレポートを自分で読み返してみたのですけど、(とても恥ずかしい。)タイトルに「15秒で終わらない広告」とか、つけてました (とても恥ずかしい。)まずこのCM30秒ですし。
このタイトルの意味がどういうことかというと、たとえば、砂漠のシーンで表示される900という文字と、人間が一日で失う水分が900mlだという説明が語られるシーン。これは、900mlの大きさのペットボトルの商品とリンクさせているようなんですね。(お茶とかだと1L、コーヒーやジュースは900mlが多いです。)でもこのCMをみたところで、ポカリの大きいペットボトルって900mlなんだ~って瞬時に分かるわけじゃないんですよね。だから大事なのは、「後で分かる」ことなんじゃないかって、わたしはレポートに書いてました。実際にお店で見たり、購入するときに、CMの端々にぴんときたりすること。
広告って結局のところ、それを目にしている瞬間だけじゃなくて、生活の中の別の場所でアンテナに引っかかって、さらに興味がわいたり、好きになったりするというか、そういうのが上手なCMは、良いCMなのかもしれません。
ファイルの更新日時は深夜で、わたしって、ちゃんと、なんだかふつうの、大学生だったんだなって、思いました。
とにもかくにもポカリスエットのCMは30年くらいずっと様々な人と、音楽と、デザインでつくられているんですけれど、センス良いな~って思うものが多いので、さいごにいくつかすきなやつをのせておきますね。
糸井重里 森高千里17才 ポカリスエット 二日酔い編
(80年代のものです。キレキレのセンスです)
ポカリスエットCM
(曲はTRICERATOPSです。)
ポカリスエットCM|「踊る始業式」篇 60秒
(今流れているものです。青い粉がチョークを思い出す、青春一直線!踊りたくなります。)
ポカリスエットCM|「カモメと夏がきたならボサノバ」篇 15秒
(これも現在放送しています。かわいいです……。夏が待ち遠しいです。)
ポカリは、ぺこぺこしたやわらかいペットボトルもなんだか好きだし、青色のフィルムも好きだし……おいしいですよね。まぶしい夏はもうすぐ。CMもたくさん流れるかな。