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くらすひ

おにぎりと、本と、映画と、雑記。

映画「ぼくとアールと彼女のさよなら」

あらすじ

スクールカーストのどの位置にも属さないように過ごす「ぼく」は、敵もつくらなければ仲間もつくらない自己評価の低い高校生。唯一「仕事仲間」と呼ぶ黒人の「アール」とだけ、過去の名作と言われる映画の数々をパロディにして作品をつくっていました。そんな主人公のもとに「彼女」、白血病のレイチェルとすごす日々がやってきます。その関わりの中で「ぼく」に変化が訪れるのでした。

大切な人の死をみつめる青春ムービー

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日々をやり過ごす主人公と、病気と闘う女の子、そこで生まれる恋愛感情……。をはじめは想像して、観るかどうか迷っていたのですが。このワンシーンの写真がなんとなく好きだったので観てみました。ぼくと、アールと、彼女が階段に座って、アイスキャンデーを食べるシーン。大好きなシーンになりました。このアイス、赤と白と青の三色になっていて、うっとり。ファッション、部屋のインテリア、パロディ映画のパッケージなど、ビジュアル面はとってもキュートです。

ストーリーはテンポ良く進み、彼女の病気もさらっとえがかれ、それがとてもよかったです。ぼくと彼女が恋愛関係にならなかったのも。これは重要なところです。ふたりはうっかり、キスでもしてしまうの?と思っていたけれど、ふたりは「友達」であるわけで、ほっとしました。

大切な人の死を見つめる青春ムービー、に違いはないのですが、その見せ方が軽いタッチで、それがやけに胸をあつくさせるのでした。

 

くるしいし、かなしいけど

主人公は人となれ合わないことで、日々に波風をたてないようにすごしていました。でも、彼女と出会ったことで、他人に感情をぶつけたり、アールと喧嘩したり、心をかきみだされたりします。だれかと深く関わると、ときにかなしくくるしいけど、それと同じだけの幸福もやってくるものです。

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(アールの眠たげなまなざしと、いつもかぶっている帽子がとてもオシャレ)

主人公と彼女の関係性に、アールがスパイスを加えます。干渉しすぎない、でも、なんだかんだ信頼し合っている。かっこいいです。

 

 

 日本では劇場公開されなかったようですが、たくさんのひとに観てもらいたいなと感じる作品でした。